障がい年金と精神保健福祉相談(大阪府)

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歩々これ道場 「ストレス解消は、歩くことから」

セロトニンうつ病

セロトニンは、脳内の情報を伝える神経伝達物質です。

このセロトニンが減少すると、感情の表現や思考活動が弱くなってくると言われています。

 うつ病は、このセロトニンなどの脳内の神経伝達物質が減少することで、引き起こされるようです。

けっして、「気のもちよう」「こころが弱い」「ナマケモノ根性」というものではないのです。

脳のエネルギーが弱ってしまっている状態です。

完全にエネルギーが枯れてしまえば、長期の休養をして充電しないといけなくなります。

できることならば、脳のエネルギーが枯れてしまう前に充電するのがいいのでしょう。

そのために、日々のセルフケアというのが必要になります。

 

 

セルフケアとは

 ご自身で体と心の健康を管理していくことです。

脳のエネルギーとストレスの関係で考えると、早期にストレスに気づき、ストレスに対処(解消)していくことでエネルギーの消失をおさえ、回復させることです。

 

 

週3回、一回30分の運動

 週3回、一回30分の運動は、抗うつ剤を服用するのと同じくらい効果があるという研究報告があるようです。

 人間は、太古から体を動かすようにできており、運動することで精神疾患の薬と同じ効果のあるセロトニンノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質を適度の状態に保つことができると言うのです。

そして、薬と大きく違うことは副作用がないと言うことです。

 では運動だといって、いきなりスポーツクラブにいっても、公園でジョギングなどを始めてみても、たぶん続かない人が多いでしょう。

それは、運動するということが習慣とないっていないことや、基礎体力がないためです。

 

 

まずは、歩くことからはじめてみませんか

 いつでも、どこでもできる・そしてお金をかけない!

歩くことが、一押しです。

一日、合計で30分。細切れの時間をつなぎあわせましょう。

例えば、通勤でエスカレーターを使わないで階段をゆっくり上るとか、お昼休みの休憩の時間に散歩をするとか、短い時間を小まめに運動にあてればいいのです。

できそうでしょう。

慣れてくれば、仕事帰りに、途中下車をして一駅歩いてみるのもいいでしょう。

 

 

足は第二の心臓

歩くと血液循環がよくなります。

心臓から一番遠い足は、重力に逆らって血液を運ばなければいけません。

とくにふくらはぎは、第2の心臓と言われており、下にたまった血をポンプのような働きで心臓にもどす働きがあります。

 

 

歩々これ道場とは

 私は趣味で合気道を20年くらい続けています。

続けていると習慣となり、今では合気道は生活の一部になってきます。

合気道は武道ですから、道場で稽古をするのが当たり前なのですが、仕事の関係とか家庭の事情で稽古ができないことがよくあります。

 そうなると、ストレス発散としての合気道が、反対に稽古ができないということがよけいにストレスになっていました。

 そこで、道場の外でも稽古ができないものかと考えました。

誰もいない公園で木刀を振ってみたり、会社の屋上で一人カタの稽古をしましたが、周りの者に怪しい変わり者のような目で見られることもあり、数年でやめました。

 そういうこともあり、今は、合気道のエッセンスを取り入れた歩き方をして道場で稽古をするような気持ちでいます。

 

 

ストレスと付き合う気持ちも大切

最後にセルフケアの心構えとして大切なこと

「毎日、運動しなければならない」 (すべき思考)

「ストレスは悪モノ」 (白黒思考)

「ストレスを必死になくそう、取り除こう」 (「あるがまま」でない)

と思うのでなく、ストレスと付き合おうという考えが大切です。

まず冷静になって、現状のストレスを受け容れてみることです。

 

えらい矛盾することを言うではないかと思われるかたも多いとおもいます。

 

心理療法にマインドフルネスや森田療法というのがあります。

詳しくは、また別の機会に書きたいと思いますが、簡単に言いますと不安や悩みの原因を意識的に排除しようとせず、一度そのことを手放してみること。

ストレスはあって当たり前です。

ストレスがあるという事実も原因もあまり追究しないで、何か行動にうつしてみる。

今回は歩くという運動を通じて、気分を変え、体力を作りましょうということです。

 

簡単にできることから、する。

取り組みやすいところから、取り組んでいく。

そんな気楽な気持ちで、歩いてみましょう。